歯周病とは
歯周病とは、口の中の歯と歯ぐきの周りに起こる病気です。 通常、歯と歯ぐきの間には小さなスペースがあり、このスペースを歯周ポケットといいます。しかし、歯周病が進行すると、歯周ポケットが深くなり、細菌や汚れがたまりやすくなります。この状態では、歯ぐきが腫れたり、出血が起こったりすることがあり、さらに悪化すると、歯の支えとなる骨や組織がダメージを受け、歯が揺れたり抜けたりすることもあります。 歯周病の進行を防ぐためにも、正しいケアと知識を持ち、お口の中の健康を守りましょう。
歯周病の進行段階
軽度歯周炎
軽度歯周炎は、歯ぐきが少し赤く腫れたり、歯磨き時に出血する状態です。ごく初期の段階であり、適切なケアや治療を行えば進行を抑えることができます。
中等度歯周炎
タバコで歯が黄ばむ主な理由は、タバコの成分であるニコチンとタールが歯の表面に付着し、エナメル質を黄色く染めること、そしてタバコによる口腔の乾燥が唾液の生産を減らし、これにより口腔内のバクテリアが増え、歯が変色することです。これらの理由から、タバコは歯を黄ばませるだけでなく、口腔病のリスクも高め、禁煙が歯と全身の健康にとって最善の選択となります。
重度歯周炎
重度歯周炎は、歯ぐきの腫れや出血だけでなく、歯の揺れや歯ぐきからの膿などが現れる状態です。歯を支えることが難しいため、早急な治療が必要となります。
歯周病の原因と予防方法
周病の原因は、口の中にたまった歯垢と歯石です。 歯垢と歯石は、普段の歯磨きでは完全に取り除くことが難しく、口の中に残ってしまうと歯ぐきの炎症を引き起こし、歯周病が進行します。
歯周病予防のためのポイント
正しい歯磨きの習慣
歯垢を除去するために、正しい歯磨きの方法を実践しましょう。歯ブラシを45度の角度で歯と歯ぐきの境目に当て、やさしくむらなく磨きます。また、歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯と歯の間のプラークもしっかりと取り除きましょう。
健康的な食事習慣
バランスの取れた食事を心がけましょう。甘い飲み物やお菓子の摂取は控えめにし、歯に付着しやすい食べ物の後はしっかりと口をすすぐようにしましょう。
定期健診
定期的な歯科検診とクリーニングが歯周病予防には欠かせません。歯科医院で歯垢や歯石をしっかりと除去し、お口の健康状態を確認してもらいましょう。
歯周病と全身疾患の関連性
心臓病との関係
心臓病と歯周病の間には密接な関係性が存在するといわれています。歯周病は口腔内の感染症で、これが引き起こす炎症反応が全身に広がると、血管の内皮にダメージを与えて動脈硬化を促進し、結果的に心臓病のリスクを高めることが分かってきました。 また、歯周病を引き起こす細菌が血流を通じて全身を巡り、心臓に到達すると心内膜炎を引き起こす可能性もあると言われ、さらには、心臓病と歯周病は共通の不健康な生活習慣、例えば喫煙や過度のアルコール摂取、不健康な食事、運動不足などから引き起こされることが多いことから、これらの生活習慣が共通している人は、心臓病と歯周病の両方のリスクが高まります。
妊娠との関係
妊娠中はホルモンのバランスが変化し、これが歯肉の炎症を引き起こしやすくします。この炎症が歯周病に進行すると、母体だけでなく胎児にも影響を与える可能性があるといわれています。 また、歯周病は血糖コントロールを難しくすることが知られており、妊娠中の女性が妊娠糖尿病を発症するリスクを高めることもあるので、これから生まれてくる赤ちゃんのためにも定期健診をしっかりと受け、お口のケアに努めましょう。
糖尿病との関係
糖尿病患者は血糖値が高いため、口腔内の細菌が糖分を栄養源として増殖しやすく、これにより歯周病の発症リスクが高まると言われています。 また、糖尿病患者は炎症反応が強く、また免疫システムが正常に機能しないことがあります。これらの状況は口腔内の細菌に対する防御力を弱め、歯周病の進行を助ける可能性があります。さらに、歯周病が進行すると全身の炎症反応が高まり、インスリン抵抗性を引き起こす可能性があるため、結果として糖尿病の血糖コントロールが難しくなることがあります。